2021年07月

アレキサンドライト 1.520ct

ふたつの顔を持つ「皇帝」の
奇跡でミステリアスなカラーチェンジ

陽の光にはエメラルドを思わす青緑。自然光をあてるとまるでルビーのような赤紫。アレキサンドライトはそんなふたつの顔を持つからか、ふたご座(6月)の誕生石としても知られています。美しい変色性はまさに自然が生み出したマジック。発掘当時は、石が変身した!と話題にもなったそうです。

アレキサンドライトという名称の由来は、その希少性が話題となりロシア皇帝に献上された際、次期皇帝「アレクサンドル二世」の12歳の誕生日だったから、という説があります。また、当時のロシア軍の軍服に緑と赤が配置されていたことも、アレキサンドライトが「皇帝の石」と呼ばれる理由のひとつです。

アレキサンドライトがほかの宝石とちょっと違うのは、自分が出逢うべき人が誰なのかを最初から知っているということ。アレキサンドライトを求める人がいても、それが出逢うべき人ではないと違和感を覚えるはずです。私自身も、高品質なのに非常に冷たく感じ(何か厚さも感じなくて)「私の石ではない」と思った経験があります。

名は体を表す、ということわざがありますが、アレキサンドライトはその存在感と芯の強さはまさしく「宝石の王様」そのもの。でもそれは単なる権力ではありません。たとえ違う価値観に触れても、一度しっかりと受け入れたうえで自己主張ができる性質です。優しさと順応性もある、愛されるべき王様なのです。