2021年07月

ユークレース 1.631ct

コレクターが愛してやまない
出逢いこそ奇跡のレアストーン

ブラジルやコロンビアのほか、微細ながら岐阜県でも結晶が発見された歴史のあるユークレース。欠けやすい性質で、研磨やカットにはとても気を遣うことから、宝飾品としての流通は非常に希少です。実は私も、ユークレースの存在を知ったのは数年前のこと。これまで仕入れたのもわずか3ピースです。

「簡単に割れる」という意味のギリシャ語を由来とする名称にも表れているように、ユークレースには特定の方向に限り割れやすい性質「劈開性(へきかいせい)」があります。なかでも一番割れやすい「完全劈開性」でありながら、鉱石の硬さを示すモース硬度は7.5と高め。表面には傷がつきにくい性質もあります。

ユークレースの青色は幅が広く、不純物によって無色や白、緑がかったものまで存在します。色が似ていることでアクアマリンと間違えられていた過去がありますが、アクアマリンの青を「海」に例えるならなら、ユークレースの青は「ガラス細工」。自然物なのに、創作物のような不思議な「青」を感じます。

簡単に割れてしまう脆さがあるのに実は固く、揺るがない自分を持つ強さ。それは一見すると相対するものにも感じますが、裏を返せば「割れやすく儚げだからこそ、割れないよう自分を強く持ち続けている」ということ。だからこそ美しく輝き、その儚さを守ってあげたいと思えるのです。