2021年03月

ヴァイオレットスピネル 1.756ct

優美で高貴な、混じりけのない
貴婦人のような本物のすみれ色。

今でこそファンの多いスピネルも、はじめはルビーやサファイアと混同されていた歴史があります。実際、イギリス王室の戴冠式用の王冠に飾られている「黒大使のルビー」は「レッドスピネル」。このように、歴史的に有名なルビーのいくつかは、本当の正体がスピネルだった、という話は少なくありません。

ルビーとは別物だということが判明したあとも、「ルビーに似た石」と表されることも多く、なかなかその価値を認められなかったスピネル。しかし、名前の由来のひとつとされるスピナー(棘)のごとく、突き刺すような強く美しい輝きと華やかさは人々の心を徐々に魅了しはじめていきました。

豊富なカラーバリエーションのうち、希少性の高いヴァイオレットスピネルのなかでも、ここまで美しい「すみれ色」に出逢えたことは誇りに思うほど。通常、ヴァイオレット系はグレーを伴うことが多いのですが、それが一切見られません。仕入れの際、しばらくの間目が釘付けになったのを覚えています。

ヴァイオレットカラーに「近寄りがたい」という印象を持たれる方もいらっしゃるかもしれません。でもそれでいいのです。
妥協しないことと、変なプライドにこだわることは違います。自分が意図しない方向に物事が進んでも、それは必ずどこかにいる「自分を必要としている存在」と出逢う単なるプロローグなのだから。